「あなたの会社が世の中に伝えたい〝想い〟は何ですか?」
「あなたの会社の初代の〝想い〟からどう変わっていますか?」
「初代の〝想い〟をちゃんと受け継ぐことはできていますか?」

私は、
「会社のブランドヒストリーを作って、それを元にして、食品パッケージを制作する」
ということをやっていますが、その時に、必ずする質問が、最初の3つです。
何のために、こういった質問をするのか?
それは、
「本当に美味しいものをお客様に届けるために、必要だから」です。
㆟の想いは、「ストーリー」によって、受け継がれていきます。
日本には、百年以上続く企業、何代にも渡って受け継がれているお店が非常に多いのですが、
そういった会社には、必ず、初代の人が掲げる「強い想い」があるはずです。

「この食品を通して、世の中をこんな風にしたい!!」
「百年後、二百年後に、こんなものを残していきたい!!」
「これを食べた人が、こんな気持ちになってくれたらいいな・・・」
「自分が死んだ後も、こんな想いが、残ったらいいな・・・」
そういった想いを持って作っているからこそ、その想いは食品に宿り、それがお客様に届けられるのです。
初代の〝想い〟は、二代目、三代目に受け継がれていきます。
そして、二代目、三代目もまた、それぞれ〝想い〟を持っていて、それが、初代の抱いていた〝想い〟に積み重なっていきます。

何代にも渡って、積み重なった〝想い〟は、「層」となり、
それらの〝想い〟は全て、食品に宿り、そして、食品に「深み」を与えてくれます。
私は、初代の〝想い〟と二代目、三代目と続く〝想い〟が、どのように積み重なっているのか?
それらを一つのストーリーにする「ブランドヒストリー」を作っています。
会社が長く続けば続くほど、「ブランドヒストリー」はアップデートされていきます。
古いブランドが全部壊れる訳ではなく、古いものを礎にして、積み重なっていくからこそ、「ブランド」の価値が増していきます。
長く続けば続くほど、初代から流れるエネルギーがあって、二代目、三代目のエネルギーがそこに折り重なって大きな川の流れを作り、
その長い歴史を通じて醸成された〝想い〟の集積が食品に宿るのです。

しかし、そうした〝想い〟は、必ずしも正しく受け継がれているわけではありません。
なぜなら、初代の人の〝想い〟は、たいてい、口伝でしか伝わっていないことがほとんどだからです。
それも、一子相伝で・・・。

そのため、初代の人が掲げている〝想い〟が正しく後世に伝わっていない、ということが往々にしてあるのです。
私は、食品パッケージを作るにあたって、その会社の歴史を調べたり、みんなにインタビューをしながら、
「今、どんな〝想い〟を持っているのか?」
を聞くようにしています。

それを通して、
「もともと、どんな〝想い〟で、この会社が始まったのか?」
という、原点にある、〝純粋な想い〟を見つけて、
「どうすれば、〝想い〟が、正しく継承されていくのか??」
そして、
「どうすれば、二代目、三代目と続く人たちの〝想い〟を、さらに重ねていくことができるのか??」
ということを考えていきます。

ただし、受け継がれるものは、必ずしも良いものばかりとは限りません。
悪いものも受け継いでいることが多々あります。
それを私は、「家系の因縁」と呼んでいます。
家系の因縁とは、その家系の人が代々受け継いでしまっている、悪い癖や、考え方、習慣のことです。

例えば、多いのが、
「親が、自分の子を、いつまでも子供扱いして、  一人前と認めてくれない」
という因縁。
この因縁を持っている家系は、毎回、事業を継承するときに、トラブルが起きています。

子供は、
「親父は、俺のこと信用してくれてないんだ」
と言って、ふてくされてしまい、それに対して、父親も、
「息子は、俺の話をちゃんと聞いてくれない」
と言って、お互いに歩み寄ろうとしない親子・・・。

実は、こうして育った息子は、また、自分が事業を次の代に継承するときに、親にされたことと、同じことをしてしまうのです。
つまり、親と子の「関係性」が、次の代にも、受け継がれてしまうのです。

他にも、多いのは、親が「厳しく育てられた」という場合。

特に、昭和の時代は、
「会社の社長になるなら、こういう立派な人間になるべきだ!」
という「べき論」を押し付けられて育った人が多いので、息子にも、それをやってしまうのです。

その結果、息子は、自分の言いたいことを言えなくなってしまったり、あるいは、逆に、真っ向から反対して、
「俺がもし継いだら、会社を全部ひっくり返してやる」
と言っていたり・・・。

そうして、家系の因縁によって、様々な「親子の確執」が生まれてしまうのです。
でも、よくよく話を聞いてみたら、お互い、自分のことを認めてほしいだけだったりします。
どちらも、自分から歩み寄ろうとはしないので、この確執はずっと解消されずにいます。

しかし、そんなことをしていては、いつの間にか初代の人の〝想い〟は忘れ去られてしまいます。
私が関わっている会社は、発酵食品を扱っているところも多いのですが、発酵食品は「微生物」がとても重要になります。
そして、微生物というのは、空気にとても敏感なのです。微生物に〝想い〟が届かないと、微生物も、本来の力を出しきれないのです。

初代の人が掲げる、
「百年後、二百年後も、これを残していきたい…!!」
という〝想い〟が、そんな確執で、消えてしまうのは、本当にもったいない事です。

今、起こっている、「親子の確執」は、決して、親子間だけの問題ではありません。
それは、先祖からずっと受け継いでしまっている、「家系の因縁」によるものなのです。

つまり、その「親子の確執」を乗り越えることこそ、その家系の先祖全員が望んでいる「願い」でもあるのです。

私は、初代の人が抱いていた〝想い〟を果たすため、そして、二代目、三代目と続くみんなの〝想い〟が、
きちんと良い形で食品に乗るように、その会社の全員の〝想い〟が重なったストーリー
「ブランドヒストリー」を作らせていただきます。

ブランドヒストリーを作れば、社員の人たちも、それを読むことで、
いつでも、その会社の「原点」に立ち返ることができるようになります。

「そうか、この会社は、こんな〝想い〟で、始まったんだ・・・!!」
「世の中をこんな風に変えるために、毎日、自分たちは頑張ってたんだ・・・!!」

そんなことが再確認できるだけで、社員全員の心に火が灯ります。

「ずっと受け継いできた、この想いの炎を、自分たちの代で消してはいけない・・・!!」
「次の代に受け継がないと・・・!!」

みんながそう思ってくれた時、全員の想いが、またブランドヒストリーに残り、
さらに、食品の味に「深み」を増してくれるのです。

私は、そうしてみんなで作り上げたブランドヒストリーをもとに、それを、「食品パッケージ」にします。
そのパッケージを見るだけで、長い歴史を通じて多くの人が残してきた〝想い〟を感じられるよう、
私自身も、〝想い〟を込めて、作らせていただきます。

みんなで、〝想い〟のバトンリレーをすることで、いつしか、それは大きな炎となり、商品を通して、その炎を受け取った方たちが、
健康になったり、幸せな気持ちになったり、まわりの人たちとの関係性が良くなったり、志に目覚めたり、
そうして、〝想い〟が「波紋」となって、世の中に広がっていく・・・。

そんな、壮大な「ブランドヒストリー」を、一緒に作りませんか。